土産土法をご存じですか?

「地産地消」と「身土不二」について、前に書いたことがありますが、もう1つ「土産土法」という言葉を見つけました。

 

→ 身土不二のおはなしはこちら

 

ご存じの方はどのくらいいらっしゃることでしょう?

 

この言葉は、帯津良一先生と、幕内秀夫さんが書いている著書「なぜ粗食が身体にいいのか」の中にあります。

 

帯津良一先生は、マクロビをご存じの方の中では有名なのではないでしょうか?

 

ガンの治療に「マクロビ」や「薬膳」といった食事療法を取り入れた先生です。

 

埼玉県の川越市にある帯津三敬病院の医師です。


その他にも以下のような本を書いていらっしゃいます。



先にご紹介した本には、「土産土法」について、以下のように書かれています。


”アラブの砂漠民族は、食事のバランスがとれているどころではない、ほとんど野菜を食べない生活ですが、それでもちゃんと生きていけるわけです”


なるほど、確かにおっしゃるとおりです。


昨今、日本国内では、1日30品目食べましょう!という目標が掲げられ、健康的な食生活をおくるように栄養士さんなどからの指導があります。


が、よく考えてみると、1日30品目も食べられる人はどれだけいるのでしょう?そのような食事を出せるところがどれだけあるのでしょう?


正直言いますと、そんなに沢山の品目を毎日食べられるようにするとしたら、冷蔵庫は日々パンパンで、すべての時間を料理に仕向けないと、なかなかその数だけの食品を扱い、食べることが難しいという問題に突き当たります。


人の味覚というものは、どうしても「飽き」というものがあるせいで、とかく珍しいものや、よりおいしいものを求めて、食を追究する傾向にあります。


ですが、今食べるべきものは、その土地でその時期にたくさんとれているもの、そのもののようです。


アラブの砂漠民族が肉ばかりを食べていても、元気で生きていることと同様に、その土地でその時期にたくさん収穫される食品を飽きてもなお食べ続けることが、むしろ身体に良いのではないか、ということを物語っております。


ないものねだりや、珍味ばかりを食事として選ぶことが、実は身体に優しくないということを「土産土法」は教えてくれているのではないでしょうか。