季節の変わり目の体調不良

● 季節の変わり目に体調不良になるんです

そんなお声を、いくつかいただきまして。そんな今日は、季節の変わり目について、着目してみました。

 

うなぎを食べる日として、「土用の丑の日」が有名ですが、この「土用」という期間は、季節の変わり目でもあります。

 

そもそも土用は、

  • 立夏(2019.5.6)
  • 立秋(2018.8.7)
  • 立冬(2018.11.7)
  • 立春(2019.2.4)

直前の18日間を「土用」と言います。この時期に体調を崩したり、アレルギーが出やすいという場合、土用に割り当てられている臓器「脾(胃と膵臓)」が弱っているかもしれません。

 

ちなみに、「うなぎ」など、「う」のつくものを食べることで、土用の期間を乗り越えられるようにとも言われていて、「土用の丑の日」は、土用の中でも「丑の日」をあらわします。今年は、今後だけで見ると、7/20、8/1、10/24、11/5がそれに当たります。夏は7月と8月で2回ほど。

 

うなぎ以外で、うのつく食べ物と言えば、、うどんなど。平安から室町にかけては、小豆やにんにくを食べると良いとされていたようです。

● 胃と膵臓のはたらき

そもそも、土用の臓器「胃と膵臓」はどんな働きをしているのか、ご存じですか?

 

「胃」は、

口から入った食物を一番最初に消化する臓器です。胃液と蠕動(ぜんどう)運動により、

・ 食物を粥状に撹拌

・ 十二指腸→小腸へと食物を送ります

消化器官の先頭バッターなので、消化にとても強力な「胃液(塩酸、ペプシノーゲン、粘膜)」を分泌しているのは、ご存じの方も多いことかと。胃が消化するために行っている「蠕動運動(ぜんどううんどう)」は、およそ15~20秒ごとで、これにより胃酸と食物を混ぜ合せて粥状に撹拌していきます。胃酸により撹拌された食物は、とても強い酸性状態で、他の消化器官にダメージを与えないために、やや中性寄りにしてから、次の十二指腸へ送っています。

 

「膵臓」の働きは、

血糖値を上げ下げするホルモンを分泌

腸の消化(タンパク質、でんぷん質、脂肪の分解)を助ける「膵液」をつくる

両方の臓器は、食物を消化するのに、とても重要な役割を担っています。

● 土用の五味は「甘味」、五色は「黄色」

野菜や穀物の甘味が、脾をフォローします。脾が弱っていると、甘味を欲しやすくなるとも。チョコレートや砂糖菓子のような白砂糖などの甘味ではなく、黄色の野菜や穀物(薩摩芋、かぼちゃ、トウモロコシ)が、それらをフォローしてくれます。

 

脾の弱りから、体が甘いものを欲している場合は、意識的にそれらの野菜や穀物をよく噛んで、食べましょう。

 

消化器官の先頭バッターである胃に食物が入る前の段階=口の中で、よく咀嚼することで、消化しやすくしてから飲み込む癖をつけることも、胃腸をフォローします。一口30回を目安に、よく噛む癖をつけることも、意識しましょう。特に胃は、上唇に、膵臓は目と目の間や左の口角に、荒れやふくらみなどであらわれると言われています。

→ (関連記事もどうぞ)ひとくち何回噛んでいますか?

 

季節の変わり目に、体調がすぐれない場合は、それらも一緒にチェックし、該当する場合は、胃と膵臓のフォローをお忘れなく。

参考書籍

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